介護教室に行ってきました
11/17(土)、健康保険組合主催の「介護教室」に相方とふたり参加してきました。
自分で申し込んどいて、お休みにわざわざ出かけるのめんどくさ~って思ったけど
行ってよかった。すごく勉強になりました。
▼介護なだけに、ばっちい話もあります・・・ご注意!
介護問題はいつかは自分に迫ってくる問題に違いないけれど
介護にまつわる重くて暗くて救いのないニュースばかり耳にするので
(まだいっかな・・・)と、目をそらしてきました。
でももう親もそれなりの歳だし
いやいや、自分たちだって、いつ何が起きるかわからないし
(この前の成人病検査で再検査になっちゃったの)
なのに何の準備も覚悟もできてない。
なんてことに漠然と不安を感じて
介護の現場とはどんなもんじゃろ、ちょっとのぞいてみようかな、と
思い立って行ってきました。
参加者は40名くらいで30~50代が多かったかな。
夫婦で来てる人、姉妹で来てる人、実際に家族を介護している人など
さまざまでした。
講師はグループホームの施設長(経営者)で、ご自分のホームの様子を
ビデオで紹介しながら介護の現場の実態を紹介してくれました。
「ホームのおばあさんたちは若い男の子が大好きで、他の人の言うことは聞かなくても
若い男性スタッフが言うと素直に言うことを聞くんですよ。」というお話には
そりゃそうだよね~と、おばあちゃんたちに共感しました。(笑)
「このおばあちゃんは紙を集めるクセがあって、トイレットペーパー一巻き解いて
体中に巻きつけたり、部屋の中紙くずだらけにしちゃうんですよ。」というお話には
紙フェチの相方がぼけたらぜったいこのおばあちゃんのようになるなあ、と思って
後で相方にそう言ったら、「おれもそう思いながら聞いてた~」と笑ってました。
カリキュラムの午前中は講義で、
○介護状況に合わせた介護プログラム
○高齢期の身体的・精神的特長について
○寝たきり・認知症を予防する介護とは
○介護保険最新情報
午後は実技実習で
○寝たきり・床ずれを防ぐために
○介護ベッドの使い方のポイント
○ベッドから車椅子、車椅子からベッドへの移動
○ベッド上での移動
○寝たままでの着替え・ベッドメーキング(麻痺ありの場合)
○車椅子の出し方、しまい方、大きい段差での車椅子操作等
といった内容でした。講師がとても話しが上手でよかったです。
さて、とくに印象深かったことを自分の覚書として箇条書きにしておこうと思います。
*初めて車椅子に乗りました
「車椅子を押す人が普通の歩く速度で押すと乗ってるほうはすごく速く感じて恐い」
ということがわかりました。自分が押すときは意識してゆっくり押すようにしないと。
*水分補給を忘れずに
老人は細胞内に水分が少ないので、ちょっと食べれないとか、水分補給が少ないと
すぐ脱水症状になってしまうそうです。水分補給には気を使わないといけないと。
*ボケ防止にシルバー学習塾
少子高齢化で、今後、進学学習塾が次々とシルバー学習塾に変わっていくだろう。
でも単純な四則演算じゃ大人はバカらしくてやってらんない。もっとお年寄りが楽し
めるようなプログラムの工夫がほしい、とのことです。
むむ、なにやら商売の種が潜んでいそう?
*知らないと損する
歳をとると病気じゃなくても足元があぶなっかしくなるので家の中に手すりとかを
つけますね。そんなときは、65歳以上だったらとりあえずその費用を介護保険に
申請してみましょう。すると、元気なので当然「介護保険の非該当通知」がきます。
でもそこであきらめてはだめ。
「介護保険の非該当通知」を持って最寄の役所のシルバーサービスに申請して
ください。そうすると、役所から、介護保険と同額程度を支援してもらえます。
これ、まったく知られていないんですが、使わない手はないですよ!とのこと。
*身障者の介護をしている場合
身障者認定を受けると、毎月15ℓのガソリンの税金分を還付してもらえます。
ハイウェイ料金、飛行機、新幹線も半額で乗れます。また新幹線は身障者用に
寝椅子の席もあるそうですので、利用する前に駅に問い合わせてみましょう。
*入れ歯を嫌がる
認知症のお年寄りは、ある程度症状が進むと必ず入れ歯を嫌がるようになります。
何度入れてあげても外して投げつけてしまう。だから、入れ歯がなくても消化できる
よう、舌と上顎だけですり潰せるように、柔らかく調理してあげるとよいそうです。
ごぼうのような根菜は重曹で煮ると柔らかくなるそうです。
*食事は目でも楽しむ
どろどろのペーストをただ目の前に出されては誰だって食欲は湧かないです。
面倒でも、「ほら、このかぼちゃ、これからすり潰すからね~」と、素材をまず見せて
からペーストにしてやると、ずいぶん食欲に差が出るそうです。
*年とともに皮膚感覚が鈍ってくる
ホットカーペットやコタツ、ホット便座に長い時間じっと座っていると低温火傷を負う
ので注意が必要。最近のホット便座は、人がいないとき温めて、人が座るとスイッチ
が切れるしくみになっているそうです。
*認知症のうち50%がアルツハイマー
身体に何の問題もないのに認知障害が出てくるのがアルツハイマー症。
物忘れと認知症の違いは、昨日、買い物にいって何かを買い忘れたけどなんだっけ?
というのは物忘れ。
きのう、買い物に行った事実がすっぽり記憶から消えてしまうのが認知障害。
*介護オムツのこと
介護者は、オムツを捨てるときは便をトイレで振り落としてから捨てましょう。
便ごとゴミに出す人が多くて、夏場ゴミ袋の中でガスが充満して爆発し、
便汁が飛び散って悲惨なことになるそうです。ひえ~恐ろしい光景です。
ゴミ処理の方たちのためにもマナーを守りましょう。
*便といえば
休憩時間にトイレに入ったら、隣の個室から鼻が曲がりそうなG-Unchos臭がしてき
まして。危なくモドしそうになったほどの強烈な臭気で参りました~。
でもそっか、介護はこんな臭いとの闘いの日々でもあるんだな、逃げられないんだ・・・
と気づかされ、ちびしいな~と思いました。(便が臭わないお薬とかもあるらしいけど)
*介護ヘルパー不足
若年層の労働力不足対策として、国の施策でフィリピンの介護職を大量に受け入れ
ようとしているが、働き先として日本は人気がなく、ほとんどカナダに行ってしまうそう
です。カナダで2年間介護の仕事をするとカナダ国籍をもらえるし英語も通じるから。
一方日本は、4年のうちに日本語をマスターし、国家試験に合格しないと日本に留ま
れないとか、いろいろな制約があるらしい。
このままじゃ日本の介護の現場はどうなることやら。
*韓国の介護対策
韓国は、ドイツ、日本についで世界で3番目の介護保険導入国となりました。
介護職での労働力不足はいずこも同じなので、今後、兵役と介護ボランティアを
選択できるようにすることも検討されているそうです。
日本も、大学卒業してから就職するまでの間に1年~2年程度、介護ボランティア
に従事させることを考えてもいいんじゃないかなあ。
若者にとってもいい経験になると思います。
*タクシーネットワーク
北海道の根室市は、徘徊老人捜索にタクシーのネットワークを利用しているそうです。
土地柄、早く探さないと凍死してしまうので、パトカーより圧倒的に数の多いタクシーを
利用しよう、ということに。グッドアイデアですね。
*介護する家族にも支援を
介護する家族の負担は、精神的にも肉体的にも、また経済的にも並大抵のものでは
なく、介護者と被介護者が共倒れになってしまうケースも。
よくニュースになるのが、食事を与えない、入浴、着替え等の世話をしない介護放棄、
言葉によるDV。あるいは一家心中。
家族支援対策を考えないと、こんな悲惨な事件は後を絶たないでしょう。
ふ~、長くなっちゃった。
自分で申し込んどいて、お休みにわざわざ出かけるのめんどくさ~って思ったけど
行ってよかった。すごく勉強になりました。
▼介護なだけに、ばっちい話もあります・・・ご注意!
介護問題はいつかは自分に迫ってくる問題に違いないけれど
介護にまつわる重くて暗くて救いのないニュースばかり耳にするので
(まだいっかな・・・)と、目をそらしてきました。
でももう親もそれなりの歳だし
いやいや、自分たちだって、いつ何が起きるかわからないし
(この前の成人病検査で再検査になっちゃったの)
なのに何の準備も覚悟もできてない。
なんてことに漠然と不安を感じて
介護の現場とはどんなもんじゃろ、ちょっとのぞいてみようかな、と
思い立って行ってきました。
参加者は40名くらいで30~50代が多かったかな。
夫婦で来てる人、姉妹で来てる人、実際に家族を介護している人など
さまざまでした。
講師はグループホームの施設長(経営者)で、ご自分のホームの様子を
ビデオで紹介しながら介護の現場の実態を紹介してくれました。
「ホームのおばあさんたちは若い男の子が大好きで、他の人の言うことは聞かなくても
若い男性スタッフが言うと素直に言うことを聞くんですよ。」というお話には
そりゃそうだよね~と、おばあちゃんたちに共感しました。(笑)
「このおばあちゃんは紙を集めるクセがあって、トイレットペーパー一巻き解いて
体中に巻きつけたり、部屋の中紙くずだらけにしちゃうんですよ。」というお話には
紙フェチの相方がぼけたらぜったいこのおばあちゃんのようになるなあ、と思って
後で相方にそう言ったら、「おれもそう思いながら聞いてた~」と笑ってました。
カリキュラムの午前中は講義で、
○介護状況に合わせた介護プログラム
○高齢期の身体的・精神的特長について
○寝たきり・認知症を予防する介護とは
○介護保険最新情報
午後は実技実習で
○寝たきり・床ずれを防ぐために
○介護ベッドの使い方のポイント
○ベッドから車椅子、車椅子からベッドへの移動
○ベッド上での移動
○寝たままでの着替え・ベッドメーキング(麻痺ありの場合)
○車椅子の出し方、しまい方、大きい段差での車椅子操作等
といった内容でした。講師がとても話しが上手でよかったです。
さて、とくに印象深かったことを自分の覚書として箇条書きにしておこうと思います。
*初めて車椅子に乗りました
「車椅子を押す人が普通の歩く速度で押すと乗ってるほうはすごく速く感じて恐い」
ということがわかりました。自分が押すときは意識してゆっくり押すようにしないと。
*水分補給を忘れずに
老人は細胞内に水分が少ないので、ちょっと食べれないとか、水分補給が少ないと
すぐ脱水症状になってしまうそうです。水分補給には気を使わないといけないと。
*ボケ防止にシルバー学習塾
少子高齢化で、今後、進学学習塾が次々とシルバー学習塾に変わっていくだろう。
でも単純な四則演算じゃ大人はバカらしくてやってらんない。もっとお年寄りが楽し
めるようなプログラムの工夫がほしい、とのことです。
むむ、なにやら商売の種が潜んでいそう?
*知らないと損する
歳をとると病気じゃなくても足元があぶなっかしくなるので家の中に手すりとかを
つけますね。そんなときは、65歳以上だったらとりあえずその費用を介護保険に
申請してみましょう。すると、元気なので当然「介護保険の非該当通知」がきます。
でもそこであきらめてはだめ。
「介護保険の非該当通知」を持って最寄の役所のシルバーサービスに申請して
ください。そうすると、役所から、介護保険と同額程度を支援してもらえます。
これ、まったく知られていないんですが、使わない手はないですよ!とのこと。
*身障者の介護をしている場合
身障者認定を受けると、毎月15ℓのガソリンの税金分を還付してもらえます。
ハイウェイ料金、飛行機、新幹線も半額で乗れます。また新幹線は身障者用に
寝椅子の席もあるそうですので、利用する前に駅に問い合わせてみましょう。
*入れ歯を嫌がる
認知症のお年寄りは、ある程度症状が進むと必ず入れ歯を嫌がるようになります。
何度入れてあげても外して投げつけてしまう。だから、入れ歯がなくても消化できる
よう、舌と上顎だけですり潰せるように、柔らかく調理してあげるとよいそうです。
ごぼうのような根菜は重曹で煮ると柔らかくなるそうです。
*食事は目でも楽しむ
どろどろのペーストをただ目の前に出されては誰だって食欲は湧かないです。
面倒でも、「ほら、このかぼちゃ、これからすり潰すからね~」と、素材をまず見せて
からペーストにしてやると、ずいぶん食欲に差が出るそうです。
*年とともに皮膚感覚が鈍ってくる
ホットカーペットやコタツ、ホット便座に長い時間じっと座っていると低温火傷を負う
ので注意が必要。最近のホット便座は、人がいないとき温めて、人が座るとスイッチ
が切れるしくみになっているそうです。
*認知症のうち50%がアルツハイマー
身体に何の問題もないのに認知障害が出てくるのがアルツハイマー症。
物忘れと認知症の違いは、昨日、買い物にいって何かを買い忘れたけどなんだっけ?
というのは物忘れ。
きのう、買い物に行った事実がすっぽり記憶から消えてしまうのが認知障害。
*介護オムツのこと
介護者は、オムツを捨てるときは便をトイレで振り落としてから捨てましょう。
便ごとゴミに出す人が多くて、夏場ゴミ袋の中でガスが充満して爆発し、
便汁が飛び散って悲惨なことになるそうです。ひえ~恐ろしい光景です。
ゴミ処理の方たちのためにもマナーを守りましょう。
*便といえば
休憩時間にトイレに入ったら、隣の個室から鼻が曲がりそうなG-Unchos臭がしてき
まして。危なくモドしそうになったほどの強烈な臭気で参りました~。
でもそっか、介護はこんな臭いとの闘いの日々でもあるんだな、逃げられないんだ・・・
と気づかされ、ちびしいな~と思いました。(便が臭わないお薬とかもあるらしいけど)
*介護ヘルパー不足
若年層の労働力不足対策として、国の施策でフィリピンの介護職を大量に受け入れ
ようとしているが、働き先として日本は人気がなく、ほとんどカナダに行ってしまうそう
です。カナダで2年間介護の仕事をするとカナダ国籍をもらえるし英語も通じるから。
一方日本は、4年のうちに日本語をマスターし、国家試験に合格しないと日本に留ま
れないとか、いろいろな制約があるらしい。
このままじゃ日本の介護の現場はどうなることやら。
*韓国の介護対策
韓国は、ドイツ、日本についで世界で3番目の介護保険導入国となりました。
介護職での労働力不足はいずこも同じなので、今後、兵役と介護ボランティアを
選択できるようにすることも検討されているそうです。
日本も、大学卒業してから就職するまでの間に1年~2年程度、介護ボランティア
に従事させることを考えてもいいんじゃないかなあ。
若者にとってもいい経験になると思います。
*タクシーネットワーク
北海道の根室市は、徘徊老人捜索にタクシーのネットワークを利用しているそうです。
土地柄、早く探さないと凍死してしまうので、パトカーより圧倒的に数の多いタクシーを
利用しよう、ということに。グッドアイデアですね。
*介護する家族にも支援を
介護する家族の負担は、精神的にも肉体的にも、また経済的にも並大抵のものでは
なく、介護者と被介護者が共倒れになってしまうケースも。
よくニュースになるのが、食事を与えない、入浴、着替え等の世話をしない介護放棄、
言葉によるDV。あるいは一家心中。
家族支援対策を考えないと、こんな悲惨な事件は後を絶たないでしょう。
ふ~、長くなっちゃった。
by poricha
| 2007-11-19 23:05
| 日記